[GROUPON考] 乱立するサービサーは襟を正さねばならない? 〜様々な観点から見えてくる4つの問題点
2010年7月21日、リクルートが満を持して「pomparade」をリリースし、加熱するグルーポンレースに参加しました。期待感に比べると、東京のみでの展開や、想像以上に完コピでの開始など、ちょっと期待はずれな部分もありましたが、いままでに培ってきたその営業力を駆使して、今後どのような展開をしていくのか、まだまだ期待は続きます。
しかし、リリース日の当日、思わぬトラブルに巻き込まれます。開始して10分後、とあるユーザの気付きが大炎上へと発展します。それは、表記への疑問。「1万円のコースを5200円に値引き」と記載していましたが、全く同じコースが通常メニューに4800円と、店舗のWebサイトに記載されていたのです。フルーツプレートと要相談な演出があるとも記載されていましたが、それが5200円もするのかという思いも混じり合い、憶測や噂も飛び交う中、一気に炎上していきました。その後、今回はサービス内容を格上げすることで、リクルートはこの問題の収拾を図りました。(twitter上での詳しい流れは、Togetterで御覧下さい)
これが意図的だったかどうかは抜きにしても(個人的には記述方法に問題があっただけだと思いますが)、景品表示法の「不当な二重価格表示」に該当するおそれがあったのです。これはリクルートに限った問題ではありません。各サービサーは、知ってか知らずかかなり危ういところでサービスを展開している可能性があります。以前から、この問題は様々なユーザから指摘を受け手はいました。
様々な観点から見えてくる4つの問題点
これらの指摘をまとめていた記事をみつけましたので、抜粋し、いくつか補足と追加をします。
人気博すクーポン販売サイト 誰も言わない3つの落とし穴|inside|ダイヤモンド・オンライン
- 景品表示法の「不当な二重価格表示」に該当する恐れがある
- 2つの価格を比較して割引率などを表記する際、比較基準となる通常価格について実際と異なる金額や、あいまいな表示をした場合これに当たる
- こうした杜撰な運営実態は、リクルートだけではなく、「明らかに通常価格を釣り上げているものが散見される」(関係者)という
- 二重価格は、2回繰り返せば刑事罰の対象となるから、軽く見てはいけない
割引率を表示しているにも関わらず、"限定コース"と謳っていたり(そのクーポン限定コースならば、元の価格は存在していないに等しい)、もとのコースがそもそもその価格で販売されていたのかが怪しいケースがあったりしているのは確かです。元の価格での販売実績がない場合は、確実に「不当な二重価格表示」にあたります。
人気博すクーポン販売サイト 誰も言わない3つの落とし穴|inside|ダイヤモンド・オンライン
- 金券販売はクレジットカードの「ショッピング枠現金化」に近い
- 取引が成立してクレジットカードで決済した後、購入者が金券を換金したとする。もし、その購入者が返済不能となっても、金券はすでにないから回収できない。つまり、初めから現金を手にする目的で応募することができるというわけ
- クーポンの有効期限内に店舗が倒産した場合の返金が不明瞭
- サイト運営会社が返金に応じるかどうか、利用規約などに明記されていないサイトも多い
これには2つの問題があって、クレジットカード会社の利用規約違反の問題と、クーポン自体が前払式証票の規制等に関する法律上の金券とみなされる可能性がある問題です。
クレジットカード会社の利用規約違反の問題点は、クレジットカード枠の現金化を規約で禁じているカード会社がほとんどだというところにあります。このサービスで獲得したクーポンがオークションサイトに数多く登場しだした段階で、クレジットカード決済の利用契約を外される可能性があります。
また、事前支払いのクーポンは、法律上金券と判断される可能性があります。そう判断された場合の問題点は、このクーポンは自社以外で使える第三者型となりますので、発行前に登録をする必要があり、また、一定の条件下ではありますが、法務局にクーポン発行総額の半分以上の額の供託金をおさめる必要が出てくるところにあります。登録義務があるのに登録をしないまま発行した場合は罰則は6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金となります。
さらにもう一つ加えるとするならば、
- 興行主に嫌われるチケットを販売している
というものもあります。某映画チケットを販売していたサービスがありましたが、興行主は基本的に割引販売を嫌がります。チケットを手に入れたルートは想像の域を出ませんが、大人な事情が色々と絡んでくる可能性がありますね。
盛り上がりを見せる市場に冷水を浴びせられるな!
乱立するサービサーは、無頓着に完コピして参入してきたのかもしれませんが、そろそろ襟を正す必要が出てきています。米国のサービスを日本に持ち込んだときに、それがそっくりそのままできるケースと、日本の法律にひっかかるケースがあることは、当然考えるべきで、リアルの商材を扱う以上、そこはしっかりとチェックしておくべきだったのだろうなと思います。
ポンパレード事件のように、外野がわいわい言うというだけで終わるのであれば、対処のしようがあるでしょうが、法的に罰せられたり、大きな規制対象となる可能性が見えてきている現状、市場を一気に縮小させかねない事態になっているという危機感を持たなければならない状況になっています。
この盛り上がりを見せる状況においては、1社が摘発されただけでも、冷水となってしまう可能性がありますし、市場全体に対して規制をかける動きが出てくる可能性もあります。
それぞれ争っていい商品をだそうとする姿勢も理解はできますが、まずは主要なサービサーだけでも、こうした状況になんらかの行動を起こす必要があるのではないでしょうか。







